左方カンテ(錫杖岳前衛フェイス)

左方カンテ(錫杖岳前衛フェイス)

日程 2020年10月11日

山域 北アルプス

メンバー 会員2名

06:15 中尾高原口駐車場発
07:30 岩小屋着
07:45 岩小屋発
08:15 左方カンテ取り付き着
08:30 登攀開始
11:15 大テラス着
11:45 大テラス発
13:30 左方カンテ終了点着
14:00 左方カンテ終了点発
15:15 注文の多い料理店取り付き
16:45 中尾高原口駐車場着

9月初旬に計画した本山行。
天候不良等で流れに流れ、あわや台風で今回も中止を匂わせたが、南に逸れていき実施できた。

山行日当日は岩も予想外に乾いていた。
岩小屋から見た錫杖岳前衛フェース。

この岩小屋で、アプローチの大休止。
水等を補給。

左方カンテ取り付きには先着のパーティ。
1ピッチ目をフリーで登っていく彼らの行き先は北沢デラックスだった。

こちらもゆっくり準備して、スタート。
Mさんから登り始め。

情報通り、最後の歩きのピッチを除き、全て終了点には立派なハンガーが設置されていた。

2ピッチ目は私がリード。

フォローのMさん。
一部紅葉が始まりかけていた錫杖沢。

抜けるような青空の3ピッチ目。
リードを交代。



フォローの私。視線の先には…

北沢デラックスをトライするクライマー。
ムーブやホールドの確認をしていた。
ブッシュひとつない、スッキリとした綺麗なフェイス。
スポートのようなルートだった。

次の歩きのピッチは、文字通り歩き、5ピッチ目へ。


だいぶと背景にも高度感が出てきた。

6ピッチ目は私がリード。
難しくないが、途中までプロテクションが取れず、フォールが許されない。



途中2箇所ぐらいピッチが切れそうなテラスがあり迷ったが、ハンガーが出てくるまで我慢した。
ピッチの切れそうな1つ目のテラスは、ジェードルルート取り付きへ向かう所なのだと思う。

大テラスに到着。
ここは注文の多い料理店と合流するところ。
下部のクラックなんかを眺めて、大休止。

本ルート核心のピッチへ。
リードをMさんに託す。




この核心のピッチ以降、ガスが出始めた。

それ以降のピッチはよく省略されるが、初の来訪者である我々はせっかくなので登ることにした。



このピッチまでは終了点にハンガーが設置されていた。
プロテクション取りたいところでは取りづらく、取らなくても良いようなところでは取りやすいピッチだった。

その上は歩きのピッチで左方カンテ終了点へ。


ガスが出ていなければ、さぞ見晴らしが良かったであろう。

久々のハーフロープ2本を繋いでの懸垂下降。

ロープを抜く時にどこかで引っかからないか、常にドキドキ。
ロープをダウンする時は必死だった。
途中、ガスはさらに濃くなり、懸垂支点を探せず苦労した。

注文の多い料理店取り付きまで降りた時には、まぁまぁな雨。
スリップに気をつけ、足早に下山。

今回左方カンテは条件が良かった上に、貸し切りだったため、ゆっくりマイペースに登ることができた。
来シーズンは、「注文」や「見張り塔」がやれるように頑張っていきたい。